現代社会では、AIやロボットが進化し、多くの業務が自動化されています。特にITや製造業界では、機械やAIの導入が進み、業務の効率化や精度の向上が著しいと感じます。しかし、だからといって、人が果たす役割が軽視されることはないと考えます。むしろ、人の判断や知恵、特にリーダーや経営者の意思決定が、仕事の品質に大きな影響を及ぼしていると実感しています。
私も、現在、複数の会社の支援に携わっていますが、企業ごとに仕事のやり方や考え方が異なります。たとえば、ある企業では非常にドライで結果重視の文化が根付いており、タスク完了が何よりも優先されます。一方で、和気あいあいとした雰囲気の中でコミュニケーションを大切にし、チーム全員が納得した上でプロジェクトを進める文化を持つ企業もあります。このような文化の違いは、人間関係にも影響を与え、結果として仕事の進め方や成果にも大きな差を生み出します。
例えば、以前お手伝いさせていただいたある企業では、製品開発のプロセスがしっかりと文書化されていました。しかし、その企業では「やり方」にとらわれすぎるあまり、現場からの新しい提案が採用されにくい風土がありました。そのため、社員が自分の意見を出しづらく、リーダーの判断に全てが依存してしまう傾向がありました。一方で、別の企業では「個々の社員がアイデアを自由に出し合い、リーダーがその中から最善の案を選ぶ」という柔軟なスタイルを採用していました。
やはり、どれだけテクノロジーが進化しても、人間が持つ「直感」や「経験」には代えがたい価値があります。そしてその価値を引き出すのは、ただの「作業者」としての役割ではなく、リーダーや経営者が「人を信じ、育てる力」だと思います。特に、個々の社員がやりがいや成長を感じられる環境づくりができれば、AIやコンピュータと共存しながらも、会社全体のパフォーマンスはより高まっていくでしょう。
私は、「サービスや製品は人がつくるものであり、それがどんな時代になっても変わることはない」と考えています。だからこそ、人としての人間観をレベルアップし、人間関係や仕事の進め方においても常に成長し続けることが重要だと考えています。